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読書「海賊の子」 カリン・ロワチー

「海賊の子」
カリン・ロワチー著。3部作の最終巻だけど。ぱらっと見てこの巻から先に。主人公は毎回違うし粗筋はざっくり知ってるし。宇宙海賊ファルコンの後継者である主人公ユーリは刑務所に収容されていたが当局と取引して船に戻る。しかし一緒に脱出させた同房者フィンチへの情と仲間の残酷な爆破テロ計画に心に迷いが生じる。艦長に連絡するもテロは実行され負傷者死傷者累々の艦に行き救出作業を手伝う。綱渡りの現在に交互に書かれる回想が人物紹介的に配分されわかりやすい構成。主人公の少年時代が日本の遊郭物風なのは趣味かな。描きたい部分っぽい。子供は酷い環境にも適応するが依存し傷つき孤独になると。前2作も読もう。
同房の若者フィンチとの関係がいい。庇護を条件に関係するが主人公ユーリはツンデレでフィンチに惚れてて独占欲も満々で離れたくない嫌われたくない。まともな彼に惹かれている。刑務所では好きに触れてたのに外に出てからは彼の心を求め触れられなくなる。対してフィンチは友情と憐憫とユーリが傷ついた男と知り色眼鏡で見て関係したことに罪悪感を持つ。ちょい温度差。回想の兄貴分と同じように年下に手を出し溺れる心情の追体験とも。兄貴分との依存の恋と手解き。少年時代は遊郭物の男版でBL二次創作ネタみたい。1部2部がノーマルなのなら3部は訳してびっくりだったかも。腐女子かな作者。女流SFにBLぽいのは伝統だけど。海外ならスラッシュね。