「星旅少年3」
坂月さかな
住民の大半が眠っているまどろみの星を旅し文化を記録する少年のシリーズ。登録ナンバー303の前に現れたトビアスと名乗る少年は彼に語りかける。３巻はトビアスの木と謎と303の過去が見えてくる物語で番外編的な話のようです。繊細で綺麗な絵と、宮沢賢治の小説のような寂しくも優しい絵が魅力。
「建国日記」
ヤマシタトモコ著
父母をを亡くした女子中学生と作家である叔母が同居することになる。ある日2人が苦手としていた亡き母の日記を読むのだが。傷ついてないふりをする少女に傷つくことは自由と言う。周囲の人々との関わりも傷を巡る話が多く、繊細なテーマ。
『コミックエッセイ 死ぬまでにやりたい！ １０のコト』なとみみわ著
お葬式用に自分の遺影を前もって撮ればいいのでは、面白い写真を撮ることから始まり。やりたいことを実行してみたイラストレーターさんの体験コミックエッセイ。年齢を問わず、無理そうなことをやる気になれば意外にできるねと思える。元気になる一冊。
「バンオウ-盤王-」綿引智也/春夏冬画楽
将棋にハマり長い時を研鑽してきた吸血鬼が表舞台で将棋を指すことになり次々とプロと対決する。熱い戦いが見もの。盤に向かう双方の将棋への熱い想いとともに。吸血鬼がそのプロたちのファンでもあり舞い上がっていたりするところが可愛くもあり。
「シバタリアン」イワムロカツヤ
桜の下に埋まっている柴田を見つけた主人公は彼と映画鑑賞を通じ親友になるが。すごい設定だったので短編と思いきや増殖するシバタとの戦いと親友への友情、意外な謎と長編を面白く読ませる。最終回も良かった。
