BLUE HUMAN

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「ゴールデンカムイ」と戦争映画

ゴールデンカムイ」と戦争映画
話にとってのキャラの意味ではなく、あるキャラにとってのそのキャラの意味を描いてるね。アシリパについては2人からはそれぞれ話中で、杉本にとっては己の失われた少年性、尾形にとっては弟と同じ清さの象徴と語られていた。逆にアシリパからそれぞれ二人についてについて考えるに「プラトーン」を思い出したり。彼女の視点からみると「ゴールデンカムイ」は成長物語だからかな。杉本・尾形の設定年齢的には20台で若すぎる点はともかく、アシリパから見て彼らが父親的立場として考えると、杉本は庇護してくれる父親、尾形は成長を促し「父殺しは通過儀礼」の対象となる父親、となるかな。「プラトーン」は正義感から志願兵となった大学生がベトナム最前線で地獄を体験する話。オリバー・ストーンベトナム従軍時の実体験が元で、現状の酷さがリアル。バーンズとか実在兵士に登場人物のモデルがいるそう。
「俺はエリアスとバーンズの2人の父親の子どもだったように感じる」
とは未だ覚えている台詞
プラトーン」はバーンズがエリアスを見殺しにし、主人公がバーンズを殺す。作劇として、主人公の内的宇宙と見た場合の二つのキャラとしての意味を考えると、エリアス的優しさは戦場では邪魔になり殺さねばならず、元の生活に戻るにはバーンズ的残虐性は殺さねばならない。みたいな解釈もできる。内なるバーンズを消すことが出来ない場合が「ランボー」第一弾に続く。「ランボー」は後で読んだ原作の「一人だけの軍隊」(デイヴィッド・マレル著)のが好みだった。阻害されるベトナム帰還兵と彼によって心が戦場にもどってゆく保安官。2人の息詰まる戦いと心中の物語と言ってもいい。杉本にとって「ゴールデンカムイ」はPTSDのセラピーの意味があったけれど、尾形にとては「ランボーみたく戦場から戻れず自滅してゆくことを意味したともいえるところ。

 

などと二次創作的ではない視点から真面目に考察してみたり。