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「シン・エヴァンゲリオン劇場版:||」ネタバレ感想

「シン・エヴァンゲリオン劇場版:||」
序破Qの続きかつ、シリーズの全体の謎解きし、曖昧だった意味づけを決めて締めたまさに最終回。絵は丁寧で前半のんびりだけど2時間半を長く感じさせない。プライベートフィルム感があるかな。異物であり続けたマリの意味もはっきりしたね。いわゆる自分じゃない完全な他者が恋人にふさわしいと監督は結婚して理解したということでしょう。マリは今の奥さんなんだろうなと。寝返りで示すようなアスカ的色気ではなく姐さん女房がいいと。しかし、最終回発情期…銀魂で言うファイナルファンタジーは危ういねえ。皆んなの推しカプは色々なだけに。特にアスカは完全に過去の女認定。映画終わたら場内唖然としていたね。エヴァ卒業発言を結構見るけどアスカファンが多いのでは。レイはもうママクローンだから。ネタバレ見てた私としては、やっぱりねえと思ってしまった。ラストの実写は異化効果を狙った旧と違い、これからは実写の世界に行くという意思表示な感。私も今後の庵野監督には「シン・ゴジラ」みたいな実写を期待してる。
個人的に、特に若い頃の気持ちははっきりしないから、させないさせないのが趣深いというか。過去の表現を好きだったと確定するは無粋だなあと思ったり。バナナフィッシュの後日談「光の庭」でアッシュと英二の関係をシンが「恋愛に似た感情」と言っててそれは作者が言うならそうかも知れないけど。ぼかしたままで良いのになあなんて。気持ちに名前を付けて確定させてしまうのはね。
さて、内容はジブリやヤマトやウルトラマンや先人への素直な敬意と同感があるね。かわりにTVシリーズや旧にあった若さの象徴であるリビドー、虚栄心、破壊衝動、周囲への敵意はなくなり、尖った作品ではなくなったかな。クオリティの高い一般的な作品に仲間入りしたともいえる。というか若い頃の感性で作った物は年月経ってリメイクするとそれを恥ずかしい若気至りと否定する作品よく見る。その意味で旧とシンは作者が違うくらい全く別物。今の自分であるシンジが、昔の自分であるゲンドウに説教するセラピーみたいだったね。
震災後を描いた作品の類としても数えられる感。宮崎駿のバックボーンにある二次大戦とその後の復興がジブリの表現。それはここ数年の震災の様々な復興とダブる。宮崎アニメの背景画をもってきたのもそれでだろうなと。小さな社会の協調は大切とは今までにない表現。しかしこのへんちょい説教ぽくて居心地が悪いというかむずむずしたね。労働の尊さは確かに正しくその通りだけど、それこそ宮崎アニメで何度もきいたから今更言葉にされても。しかも芸術家からみた理想すぎるの農家って感じで。集団からはみ出す人もいるわけで、エヴァはそういう人間を描いていたんだけどね。でも「シンエヴァ」は始めから健康的だったか。小さな社会がジブリアニメの共同体に見えるか「ミッドサマー」に見えるか人による。
謎や表現や感情のネタ晴らしというか、シリーズ全体の考察を確定してしまったね。裏宇宙は人間に知覚できないから前衛表現で描き、カヲル君はループのボスで、世界はシンジのためにループしてて、アスカもレイも(シンのみか)シンジに好意をもつよう作られてて、若いころの父はシンジと同種の人間だったと。
2001年宇宙の旅はクラーク原作では映画のためのキューブリックとクラークの2人で1から作った合作。クラークが苦心したラストのテキストをキューブリックはバッサリカット。キューブリックの抑えることの美学かな。謎エンドにしたことで若者にヒットしたそう。想像する自由をありがとうとファンレターも来たそうな。考察という娯楽がある。クラークは不満で小説で補完したけれど、映像とは違うから解釈の1つにしかなのだろうなと。エヴァは謎を解決して終わらせたけど、世界観、表現、感情の考察や謎解きの楽しみを客から奪ったかもね。


「プロフェッショナル庵野秀明
映画のメイキングに、番組スタッフに指示する監督、妻の安野モヨコさんやスタッフの証言が多めといつもの密着とはちょっと違うところが面白かった。モーションキャプチャーや3DCGコンテや見てから鑑賞したので色々と興味深くみれた。父親が仕事での事故で片足になり世の中を憎んでいたという話は初めて語られたのでは。だから欠けているのが普通だと思っているそうで。以前は普通の家庭と。アニメの父親像はただのキャラではなく思い入れが入らざるを得ないと思われる。創作者は欠けたところを埋めていく方法を模索していく人かと。


漫画

「呪術廻戦」
結構前の感想。
東堂さんがもう虎杖くんと邂逅。かつ勝手にベストフレンド宣言。妄想シーンもきっちり長く、肉弾戦バトルもどっしり長く。ラムちゃんばりの押しかけ親友に和む。いやー、面白い。原作でお兄ちゃん出現、いやラムちゃん2号かな。和む。2クール目に入ってからほぼ毎週バトルで息つく暇もないくらい。今回は「OK2個ね」が娘のツボにハマりリピート。アニメで楽しみなところ。

「地獄楽」
アニメ化!ラストまでいったので、安心して最後までいけるね。もっと早くやるかと思ったけど、1シチュエーションの舞台だから最後までわかった方がいいね。大団円だったし。兄さんは岡本信彦さんピッタリだけだ、髪型も似ててかっちゃんに被るから別の人がいいかな。保志さんや鈴木達央さんとか