BLUE HUMAN

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小説「劇場版サイコパス」

小説「劇場版サイコパス深見真著。
狗噛を探して某国を訪れた常守の捜査と再会と某国の陰謀。さすが映画の脚本家だし雰囲気がそのままに登場人物たちの心理が加算されててる。宜野座が友への蟠りを持ちつついい男に。霜月は朱に対抗しつつ六合塚への思いから、彼女が潜在犯であることに疑問を抱き迷いが生じと二期と全く違ういいキャラに。朱は元一係への未練に気づき成長。朱の狗噛の関係は男女だから爽やか清潔感。著者は同性のが雰囲気あるから。バトルシーンが映像的。おまけは事件前の裏の動きや狗噛の次の話への布石みたいな。敵の傭兵の支配する島の生活も著者らしい。この手の支配者の残酷場面がありがち描写にはならない安心感というか。男性傭兵も女性傭兵も凌辱するのは男性。だから読みやすい。男女傭兵同士が関係しないのも清潔だし。男性が女性を凌辱するのはよくある表現だけど痛々しい。実際は多いから描かれることも多く、それが男性読者へのエンタメでもあるからしょうがないわけだけど。こう書いてくれると他人事として読める。逆に言えば男性読者は女性のそういうシーンは他人事だから楽に読めるんだなと思ったり。男性作家だから余計。BL女性作家ならあるけどなんか違うし。女性なら当然なのだけど、著者は男性が女性を凌辱する表現が嫌いなのかなと。まあ女同士以外はさらっと流してるとも。