BLUE HUMAN

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「王国の子」6巻までと「由良の門」と「かくかくしかじか」

「王国の子」
びっけ著。既刊6巻まで読了。面白い。エリザベス女王の影武者とされた少年と宮廷内の陰謀と翻弄される人々。男装女子ではなく女装男子が主人公なのが今風。というよりBL作家ならでは。エドワード→ジェーン→メアリ→エリザベスのイギリス史だが。国名は何故か全部架空。だけど人名は史実通りという不思議。史実通りの残酷描写もあるが少女漫画らしくグロくなくさらりと見やすく。今のところ悪役しか処刑されてないのも重くないところかも。病死的なのはあるけど。エリザベス女王即位までかな。その後は政治的でガチ歴史物になる。そうじゃないところの方が筆が乗ってる感じだし。メアリの話になってから絵が荒いというか。これは絵が変化しただけかもだけど。
主人公は青年になれば影武者は難しいが、女王に惚れられセシルに好かれ始末屋フランシスにも情がありと殺されはしない感。フランシスとの関係は緊張感があっていい。野に下らず宮廷に残り未婚女王の愛人ラストかと予想。史実で女王周辺にロバートが何人かいるし。個人的には女王が惚れてBL的な萌えはなくなった。あとは普通にストーリーを楽しみにするか。
BL作家らしく活躍するのは男で女には役割があり話の道具か悪役。エリザベスは動機だしジェーンはワイアットのエピソードのための狂言回し。メアリは美人なら魅力的な悪役ぶりだけど残念ながら不美人。彼女を美人にすれば紙面も映えるし描くのも楽しいかもだけど主人公陣が霞むかも。でも女を描き活躍させる少女漫画はいくらでもあるのでそれでいい。
「元禄落語心中」の女性もいかにもBL漫画の典型的BLカップルの邪魔女だし。普通の女性漫画家も男性漫画家もここまで惨めな地雷女に描かないし描けない。

「由良の門」
萩尾望都。ネオ寄生獣の企画にまさかの大物登場。田宮良子の娘を主人公に能の舞「玉の段」を下敷きに母親の愛をテーマにした佳作。萩尾キャラになった泉真一君が男前だったり。

「かくかくしかじか」
東村アキコ著。作者と絵画教室の日高健三先生との長く濃い交流とマンガ道。ガキ大将風で面倒見のいい先生のキャラクターが強烈で既視感が。小学生の時担任がこんな先生だった。過去を振り返る語り口で当時の作者のマイナス面も正直に綴り。故に笑えるのに涙腺が何度も刺激される。