BLUE HUMAN

碧天飛天のサイトです。版権イラスト・漫画・小説リのンクと雑記など。腐向けあてんしょん。無断転載禁止Reprint is prohibited

深見真「ヤングガン・カルナバル1」「ウェットワークス・ドーベルマン」

ヤングガン・カルナバル
高校生殺し屋シリーズ1冊目。ストイックで復讐を秘める男子高生と野性系女子高生。同じ組織で個々に活動してたが共闘する。絶対恋愛にならない男女コンビが清々しい。女子に惚れて動く役割が女子なのも珍しい。今のところ正体をお互い隠す部活の部長と男子高生の今後が楽しみ。主人公に絡むキャラ立ちした男性が増えそうで楽しみ。
女性キャラは男性に恋愛するように全く見えない。男勝りで男言葉なので性別が男性でも話的に通じるし普通のラノベらしくなりそう。でもそれだと作者は書きにくいんだろうなと。百合表現が男女恋愛よりいきいきしてるし楽しげ。男性はプラトニックで匂わせるくらいで直接BL描写はなさげだけど男性作家だからあるだけでいい。男性陣がかっこよく繊細なのでいい。百合は好みとはずれるけど、同性愛タイプの作家が無理をして異性愛書くといい結果が出ない例を何人か見たのでそのままいってほしい。

自分と同性のキャラだと恋愛感情が描きにくいとしたら理解できるような。異性キャラにすれば感情移入できて恋愛が描ける。そうすると普通相手は逆に同性になる。でも同性に恋愛感情はもてない。ならば相手も異性で同性愛にすれば魅力を感じるし恋愛感情は描ける。自分の描く異性キャラが同性と恋愛とか計算じゃなく想像できない。同性なら恋愛物でなく描きたい感じ。

現実はともかくドラマで男女には大なり小なり恋愛絡む。ないとつまらないだけ。恋愛は人が人に惹かれる感情だけではなく本能や打算や計算や覚悟や依存やらがありゴールは明確でそこが面白いのだけど。同性同士だと色んな関係の可能性がある。あくまで可能性で同性同士の感情に作者が興味なければゼロ。同性に抱くいろいろな整理のつかない感情を描く作家は貴重。
最近は男女でも恋愛が起こらないパターンも多い。条件反射的に男女なら恋愛は昔かも。現実ではそんなものだしより現実に近付いたのかも。恋愛のゴールも現実にはスタートラインだし。ドラマでは意味のないものは出さない方がいい。意味がなくてもあった恋愛描写なら意味がないならなくてもいいとか。

「ウェットワークス・ドーベルマン
架空の戦前の東京での賞金稼ぎと武装集団の戦い。今回主人公が健康的で心に空虚を抱えてない。雰囲気明るくラブコメ風味も。バトルシーンは格闘メインで面白い。今回ほぼ殺さず。リーダー陸奥の陣営は渋くていい。橘花と悠馬コンビはちょい気になる。縢主人公で征陸リーダーのチームでのサイコパスはこんな感じかなと。