BLUE HUMAN

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「リベット」「あいの、うた」木原音瀬

「リベット」木原音瀬著。
主人公は高校教師。病を隠していたがそれを知っていた後輩教師が理解者になる。気丈で神経質で臆病になるも人に縋りたい主人公。後輩の恋心に応えられないが甘える。恋人に去られ荒れる。後輩は主人公に病(HIV)を感染させた死んだ男を知ってたと語る。男は主人公の友で乱暴して後悔していた。主人公は友を許す。2は後輩視点の短編。片恋に悩み転属後も頼りにしてほしいと一歩踏み出す。後輩が明るい普通の年下キャラで好みと違うので片恋で十分だと思ったり。救いがないけど主人公の友の視点の話が見たかったな。木原作品では孤独で不幸で執着する攻が好みだからその幸せを願う。今回は普通の小説に近いね。

「あいの、うた」木原音瀬
音楽誌の編集者の部屋にバンドのボーカルが入り浸る。編集者は気まぐれな彼の良さに気づき仲良くなり手助けする。
同時収録「The end of youth」音楽誌の編集長が落ち目アイドルの頃、旧友に再会しその弟を思い出す。学生時代弟に執着され彼の詩の才能に驚き情も移ったが、盲目な一途さに辟易し別れた。弟に再会し罵倒され手篭めにされ元鞘に戻る。「あいの、うた」「The end of youth」ともに才能という目に見えない物に振り回され、殉じる者と諦める者とどちらも道もあると示す2編。